『波うららかに、めおと日和』続編が昭和12年から始まる理由とは?時代背景が暗示する夫婦の未来

昭和初期の和室で、黄金色の夕日が差し込む中、ちゃぶ台を挟んで微笑み合う若い夫婦 ドラマ考察・レビュー
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『波うららかに、めおと日和』シーズン2(続編)の舞台が昭和12年なのは、結婚2年目の夫婦を描くためと読み取れますが、公式は理由を明言していません。

一方、昭和12年(1937年)は7月7日の盧溝橋事件をきっかけに日中戦争が始まった年です。主演の本田響矢さんも続編決定時に、この年が激動の時期に入ることへ触れていました。この記事では、公式情報と史実を分けて整理し、そのうえで考察をお届けします。

めおと日和シーズン2はなぜ昭和12年?公式発表で分かっていること

結論から書くと、「なぜ昭和12年なのか」について、制作側が理由を説明した発言は、記事執筆時点(2026年10月18日)で私が確認できた範囲では見当たりません。

公式に発表されているのは、前作の昭和11年から舞台を昭和12年へ移し、なつ美(芳根京子さん)と瀧昌(本田響矢さん)の初々しい夫婦生活の続きを描く、という点までです。

公式が示している「前作との違い」

番組の宣伝文では、前作を爽やかな春の風にたとえ、続編は黄金色に色づく景色のように深みを増す二人の時間だ、と表現しています。

二人の初々しさは変わらない一方で、共に歩んだ歳月の分だけ成長した新しい一面も見られる、とも紹介されています。

つまり公式が強調しているのは、時代の変化そのものよりも「1年分、夫婦として成熟した二人」です。

原作の進み方から読み取れること

原作は西香はちさんの同名漫画で、講談社の漫画アプリ「コミックDAYS」で連載中です。2026年1月14日発売の第10巻の紹介文では、物価の上昇を肌で感じ、婦人雑誌に暗号の記事が載る昭和12年の暮らしが描かれていることが分かります。

原作がすでに昭和12年に入っていることから、ドラマも原作の時間軸に沿って1年進めた、と考えるのが自然です。ただし、これは私の推測であり、公式の説明ではない点にご注意ください。


本田響矢さんのコメントに見る「昭和12年」の意味

舞台年について、作り手側の言葉でもっとも踏み込んでいるのは、続編決定時に本田響矢さんが寄せたコメントです。

シネマトゥデイやクランクインが報じたコメントで、本田さんは、戦争の気配を背後に感じながらも日々の小さな幸せを大切に過ごす登場人物たちが大好きだった、と前作を振り返っています。

そのうえで、舞台が昭和11年から12年へ移り、世界的にも激動の時期に入るなかで、その波がなつ美や瀧昌、家族にどう影響していくのか、楽しみと同時にドキドキしている、という趣旨を語っていました。

これは、演じる側が「昭和12年=時代の波が近づく年」と意識していることを示す、数少ない公式の言葉です。

制作陣が理由を語らなくても、主演俳優の言葉から、甘さだけでは終わらない1年になる予感は読み取れます。


昭和12年とはどんな年?盧溝橋事件とめおと日和の時代背景

1937年7月7日、盧溝橋事件が起きた

昭和12年7月7日、北京郊外の盧溝橋付近で日中両軍が衝突しました。これが盧溝橋事件で、ここから日中戦争へと拡大していきます。

同じ年の秋には国民精神総動員運動が始まり、国が国民の生活や意識に「協力」を求める流れが強まっていきました。

戦争が、遠い大陸の出来事から、台所や家計の出来事へ。昭和12年は、その切り替わりが目に見え始めた年だと言えます。

原作が描く「物価」と「暗号」は何を示している?

先ほど触れた原作第10巻の物価の上昇や暗号の記事は、こうした空気の変化を家庭の目線で描いたものと読み取れます。

ただ、第10巻の場面が盧溝橋事件の前なのか後なのかは、紹介文からは判断できません。ここは断定せず、「時代の手触りが変わり始めている描写」として受け止めておくのが誠実だと考えます。

シーズン2は昭和12年の何月から始まる?

続編が昭和12年の何月から始まるのかは、公式には明示されていません。つまり、物語の冒頭が盧溝橋事件の前か後かも、現時点では分かりません。

本予告では、料理をしながら友人・芙美子の花嫁姿を思い浮かべるなつ美や、深見龍之介から「すっかり愛妻家」と冷やかされる瀧昌など、穏やかな日常が中心に映されていました。

新ビジュアルは紅葉が舞う秋の景色ですが、これは宣伝上の季節感であり、作中の月を示すものとは限りません。放送が進むにつれて明らかになる点として、注目しておきたいところです。

『波うららかに、めおと日和』続編が昭和12年から始まる理由とは?時代背景が暗示する夫婦の未来|記事内容を補足する画像
※画像はAIによるイメージ

めおと日和シーズン2(続編)の放送日・キャストまとめ

ここでは必要な情報だけ、手短に整理します。

項目内容
放送開始2026年10月15日(木)22時〜22時54分
放送枠フジテレビ系「木曜劇場」
舞台昭和12年(1937年)
原作西香はち(講談社「コミックDAYS」連載)
続編発表2026年4月29日(昭和の日)
新たな配役深見芙美子役に生田絵梨花さん

主演の二人に加え、小関裕太さん、小宮璃央さん、咲妃みゆさん、小川彩さん(乃木坂46)、戸塚純貴さん、森カンナさん、高橋努さん、紺野まひるさん、生瀬勝久さん、和久井映見さんの主要キャスト10名の続投が発表されています。

全何話になるのか、続編の脚本を誰が担当するのかは、私が確認できた範囲ではまだ公表されていません。前作の脚本は泉澤陽子さん、演出は平野眞さんでした。

原作コミックスの第12巻は、放送前日の10月14日に発売されています。


めおと日和シーズン2は前作から何が変わった?芙美子役交代の影響

比較項目前作(2025年4月期)シーズン2(2026年10月期)
舞台昭和11年(1936年)昭和12年(1937年)
公式の季節イメージ爽やかな春の風黄金色に色づく秋
二人の関係交際ゼロ日婚の新婚夫婦結婚2年目の夫婦
描かれる夫婦江端夫婦が中心江端夫婦+深見夫婦
深見芙美子役山本舞香さん生田絵梨花さん

いちばん大きな変化は、芙美子役の交代です。前作の山本舞香さんが第1子出産に伴い出演を辞退し、生田絵梨花さんが引き継ぎました。

芙美子は、海軍士官の妻たちが集う「花筏の会」でなつ美と出会った元タイピストのモダンガール。続編では深見との“ふかふみ”夫婦の新婚生活も描かれます。

リアルサウンドによると、芳根さんと生田さんは2022年のドラマ『オールドルーキー』以来、約4年ぶりの共演です。生田さんは同記事のコメントで、同い年の芳根さんを信頼する友人と呼び、劇中では自分がお姉さん的な立場なので頼ってもらえるよう頑張りたい、という趣旨を語っています。

役の交代は物語にどう響く?(筆者の見解)

続編ドラマで役者が替わると、どうしても「前の人のほうが…」という比較が生まれます。ここは視聴者の受け止め方が分かれやすいポイントです。

ただ私は、今回の交代はむしろ物語の流れに合っていると感じています。前作の芙美子は「独身の友人」、続編の芙美子は「同じ海軍の妻」。立場そのものが変わるからです。

山本さんの芙美子が凛とした強さで印象を残したとすれば、生田さんの芙美子には、妻になって初めて見せる迷いや柔らかさを期待したいところです。

芳根さんとの実際の信頼関係が、画面の「姉妹のような友情」として滲み出れば、交代は損失ではなく、新しい関係性の始まりとして受け止められるのではないでしょうか。


時代背景は江端夫婦の未来をどう暗示している?考察の要点

ここからは私見です。要点は3つ。①日常を先に積み上げる構成、②前作が示した時代描写の距離感、③二組の夫婦という対比です。

① 日常を先に積み上げるのは「基準線」を引くため

本予告の中心は、料理、祝言の妄想、からかい合いといった、ごく小さな日常でした。

私はここに、失われるかもしれない日常の「基準線」を、まず視聴者の目に焼きつける意図を感じます。

似た手法として思い浮かぶのが、映画『この世界の片隅に』です。戦時下に嫁いだ主人公の家事や食卓を丁寧に重ね、その日常に戦争が少しずつ入り込む様子を描きました。

ただし、両者は主従が逆だと考えます。『この世界の片隅に』は戦争が物語の大きな軸でした。一方『めおと日和』は、公式があくまで二人の恋物語の続きを前面に出しています。戦争を描くために日常を置くのではなく、日常を描くために時代を背景に置く。これが本作の核だと私は見ています。

② 前作が示した距離感から予想すると

前作のドラマは、原作の時代背景を残しつつも、画面の中心はいつも夫婦の食卓でした。本田さんが「戦争の気配を背後に感じながら」と表現したのは、まさにこの距離感だと思います。

前作を見ていたとき、私の考察ノートには「昭和11年は、まだ“気配”で済む最後の年」と書き留めていました。続編が昭和12年に進んだと聞いたとき、真っ先に思い出したのがこの一行です。

この前作の作りを踏まえると、続編でも戦争は戦場としてではなく、物価や新聞、周囲の会話といった「暮らしへの影響」として描かれる可能性が高い、と筆者は予想しています。

ラブコメの続編が現実の社会状況を取り込んだ例としては、『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』(2021年)があります。甘いやり取りはそのままに、新型コロナや出産・育児という現実を物語に入れ、作品らしさを保ったまま一段大人の物語になりました。

『めおと日和』シーズン2も、初々しさを保ちながら時代の重さをどこまで食卓に持ち込むのか。その匙加減こそが、続編の成否を分けるポイントだと考えます。

③ 二組の夫婦が見せる「待ち方」の違い

江端夫婦と深見夫婦は、どちらも海軍に関わる家庭です。同じ時代の波を受けても、なつ美と芙美子の受け止め方はきっと違うはずです。

感情が素直に顔に出るなつ美と、凛として本音を見せてこなかった芙美子。二人の「夫を待つ姿勢」の違いが描き分けられれば、前作にはなかった奥行きが生まれると期待しています。

二組の夫婦は、互いの鏡にもなります。片方の不安がもう片方を支える。そんな関係が描かれたとき、昭和12年という設定は、二人を脅かすものではなく、絆を確かめる舞台になるのだと思います。

『波うららかに、めおと日和』続編が昭和12年から始まる理由とは?時代背景が暗示する夫婦の未来|記事内容を補足する画像
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世間の反応は?前作の実績とシーズン2への期待

前作は放送のたびにSNSでトレンド入りし、「うぶキュン」という言葉とともに広がりました。

講談社のプレスリリースによると、前作は第124回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞を含む5部門を受賞し、東京ドラマアウォード2025では作品賞・連続ドラマ部門優秀賞を受賞しています。原作の累計発行部数は、紙と電子を合わせて300万部を突破しました。

芳根さんはリアルサウンドのインタビューで、前作撮影中にスタジオの廊下へ受賞や再生回数を知らせる貼り紙が増えていき、大きな自信になったという趣旨を語っています。

続編の初回放送の視聴率や配信数などの具体的な数字は、記事執筆時点では私が確認できていません。数字が出そろった段階で、反響の大きさを改めて見ていきたいと思います。

時代設定がどれだけ重くなっても、「見ているだけで幸せになれる」空気がこの作品の支持の土台であることは変わらないでしょう。


まとめ

『波うららかに、めおと日和』シーズン2の舞台が昭和12年である理由を、公式は明言していません。前作の昭和11年から1年がたった結婚2年目の夫婦を描くこと、原作がすでに昭和12年に入っていることから、時間軸を進めたものと読み取れます。

昭和12年は盧溝橋事件で日中戦争が始まった年で、本田響矢さんも激動の時期に入ることへの思いを語っていました。続編が何月から始まるのか、時代の波がどこまで描かれるのかは、放送を追いながら確かめていくことになります。

時代を知ることは、物語を怖がるためではなく、二人の何気ない日々をより深く愛おしむためにある。私はそう考えています。


よくある質問

めおと日和シーズン2は昭和12年の何月から始まりますか?

公式には明示されていません。そのため、盧溝橋事件(1937年7月7日)の前から始まるのか、後から始まるのかも、現時点では分かりません。

シーズン2では戦争も描かれますか?

描き方は公式に発表されていません。ただ、原作では昭和12年の物価上昇などが描かれており、本田響矢さんも時代の波が二人に及ぶことに触れているため、暮らしへの影響として表れる可能性はあります。

シーズン2は全何話で、脚本は誰ですか?

記事執筆時点で、私が確認できた範囲では公表されていません。前作の脚本は泉澤陽子さん、演出は平野眞さんでした。最新情報はフジテレビの公式サイトでご確認ください。

文:みらくる(ドラマ・映画考察ライター)
学生時代から国内外のドラマ・映画を見続け、セリフ・伏線・時代背景を考察ノートに記録してきました。『波うららかに、めおと日和』は前作放送時から、毎話の演出と時代描写を追い続けています。

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