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『波うららかに、めおと日和』続編は、原作の8〜10巻が物語の軸になると筆者は予想しています。続編の舞台は昭和12年で、原作8巻はその年の7月に起きた盧溝橋事件を描いているからです。
話数や原作の範囲について、2026年10月18日時点で公式の発表はありません。この記事では、前作がどこまで原作を使ったのか、原作12巻までの各巻の内容、続編第1話に見える原作との違いを、公式情報と報道をもとに整理します。
※原作漫画とドラマ第1話のネタバレを含みます。未読・未視聴の方はご注意ください。
『めおと日和』続編は原作のどこから?前作は7巻前後まで消化
続編を原作で先取りしたい方は、7巻から読み始めると流れがつかみやすくなります。ただし7巻は続編の「中心」ではなく、すでに前作で一部が使われた巻です。
根拠になるのは、前作の終盤です。ザテレビジョンに掲載された前作第9話のあらすじでは、結婚から1年が経ったなつ美と瀧昌が、次姉・あき奈のお産を手伝うためになつ美の実家を訪れる様子が描かれています。
一方、原作7巻の公式紹介文は、海に出た瀧昌を待つなつ美が手紙や郁子との化粧で寂しさの中に楽しみを見つけ、深見と芙美子の仲も進み、結婚1年を迎えても初々しい二人を描く内容です。
「結婚1年」という節目が、前作第9話と原作7巻で重なっています。そして前作の最終回では、1年前の約束だった蛍を見に行く直前に瀧昌へ招集がかかり、深見とともに暴風雨の海へ出る展開が描かれました。
このことから、前作の最終回はおおむね原作7巻前後に相当すると筆者は見ています。つまり続編は、7巻の続きにあたる時期から始まる計算です。
整理すると、次のようになります。
- 7巻:前作の終盤と、続編第1話の手紙の回想ですでに使われている
- 8〜10巻:昭和12年の出来事を中心に、続編の軸になると予想
- 11〜12巻:呉への異動以降。今回の続編では描かれない可能性があると予想
原作者の西香はちさんは、前作の放送前に、原作どおりかどうかよりドラマとして面白いものを優先してほしい、そのための改変は構わないと伝えたと、リアルサウンドの取材で語っています。
巻の順番どおりに追うより、「どの時期の出来事か」で対応を考えるほうが、この作品のドラマ化は理解しやすいはずです。では、その「時期」を原作の各巻で確かめていきましょう。
原作は何巻まで出ている?最新12巻と7〜12巻の内容一覧
原作コミックスは、2026年10月14日発売の12巻が最新刊です。講談社がPR TIMESで出したリリースによると、ドラマ続編の放送前日に、通常版と32ページの小冊子付き特装版が同時に発売されました。
特装版の小冊子には、ドラマ演出の平野眞さん、脚本の泉澤陽子さん、原作者の西香さんによる鼎談と、描き下ろし漫画「第0話 なつ美と瀧昌の出会い編」が収められています。ドラマと原作がお互いを意識し合っている距離の近さが、よく分かる一冊です。
同じリリースでは、累計発行部数が紙・電子あわせて300万部を突破したことも発表されています。
続編に関わる7巻以降の内容を、講談社や電子書店に掲載された公式の紹介文で確認できる範囲で整理すると、次のとおりです。
| 原作 | 公式紹介文で確認できる主な出来事 | 続編との関係 |
|---|---|---|
| 7巻 | 海に出た瀧昌、なつ美の手紙、郁子との化粧、深見と芙美子の進展、結婚1年 | 【確認済み】前作終盤・第1話の回想と重なる |
| 8巻 | 昭和12年7月の盧溝橋事件、帰らない瀧昌、妻としての覚悟 | 【予想】続編の大きな山場 |
| 9巻 | 自宅でのおめかしダンスパーティー、芙美子と深見の同居開始 | 【予想】二組の夫婦の描写に使われる可能性 |
| 10巻 | 張りつめていく世の中の空気、新婚の芙美子が一人の時間を楽しむ | 【予想】芙美子の描写に使われる可能性 |
| 11巻(2026年4月発売) | 瀧昌の人事異動で広島・呉への転居が決まる、横須賀での別れ | 【予想】続編では描かれない可能性 |
| 12巻(2026年10月14日発売) | 呉へ向かう道中に美保関を訪問、引っ越し先の個性的なご近所さん | 【予想】未登場 |
9巻の公式紹介文では、なつ美と瀧昌が自宅でおめかしをしてダンスを楽しむ一方、芙美子と深見がついに一緒に暮らし始め、戦火の気配が近づくほど日常の尊さが際立つと案内されています。
12巻については、瀧昌の異動で広島・呉へ向かう二人が、道中で瀧昌の父が眠る海・美保関に立ち寄り、瀧昌がどこか緊張した様子を見せることが紹介されています。
表の中で特に重いのは8巻です。続編の時代設定を「昭和12年」と決めた時点で、盧溝橋事件に触れる可能性はかなり高いと考えられます。
そして9巻のダンスパーティーは、戦争の足音と、夫婦が手を取り合う時間を一つの巻に同居させている点が象徴的です。続編が「重さ」と「うぶキュン」をどう両立させるのか、そのお手本が9巻にあるように私には見えます。
続編第1話のあらすじは?原作との違いを前作から読み解く
第1話で描かれたこと(要約)
続編第1話は、結婚2年目を迎えた昭和12年のなつ美と瀧昌から始まりました。要点は次の3つです。
- 二人は、初めて手紙を交わした1年前を振り返り、当時は伝えきれなかった本音を確かめ合う
- 肩もみから膝枕へと、1年分の信頼がにじむ夫婦の時間が描かれる
- 本編のあと、芳根京子さんと本田響矢さんが現代の男女を演じる、2026年が舞台の短いパートが流れる
前作から一貫する違いは、関係が深まる「速度」
原作とドラマのいちばん大きな違いは、主役二人の距離が縮まる速度です。
たとえば、二人が初めて夜をともにする場面です。ciatrに掲載された巻別のあらすじでは、原作は4巻の終わりから5巻のはじめにかけてこの場面を描いています。
一方ドラマでは、なつ美の実家から帰宅後に結ばれるのが第6話の終盤、翌朝ぎこちなくみそ汁をすする姿が第7話でした。全10話の折り返し地点まで、この出来事を引き延ばしたことになります。
私はこれを「改変」ではなく、連続ドラマとしての時間の使い方だと受け止めています。手が触れるだけで照れる二人を毎週積み重ねたからこそ、視聴者は「この二人を見守りたい」と感じたのでしょう。
逆に、脇の二人は早めに進みました。前作第6話では深見が芙美子に唐突に結婚を申し込みますが、原作で二人の仲が大きく進むのは7巻です。
主役はゆっくり、脇は早めに。この緩急こそ、脚本の泉澤陽子さんが前作で組み立てた設計の核だと私は考えています。
第1話の「手紙の答え合わせ」はドラマならでは
第1話の回想では、なつ美が消したはずの本音を、瀧昌は消し跡から読み取っていました。瀧昌が紙を貼って隠した本音も、なつ美は剥がして読んでいたのです。
隠したつもりの気持ちが、実はお互いに届いていた。この「手紙の答え合わせ」は、原作で手紙が大切なモチーフであることを踏まえつつ、1年の時間をおいたドラマだからこそ成立する組み立てです。

2026年パートへの反響と、二つの読み方
もっとも話題を呼んだのは、本編後の2026年パートです。オリコンニュースは、公式からの事前告知がまったくなかった意味深なラストに、ネットで「何かの予告?」「特大サプライズ」といった声が相次いだと伝えています。
このパートは原作にはありません。現代の二人がなつ美と瀧昌の子孫なのか、生まれ変わりなのかも、第1話の時点では明かされていません。
ここからは私見です。同じ俳優が演じ、二人が「出会い直す」ように見せている点からは、血縁より「縁がめぐる」ことを示す作り方に近いと感じました。ただ、根拠はまだこの一点にとどまるため、第2話以降の描写で確かめたいところです。
もう一つ大切なのは、このパートが戦争の影に対する「安全装置」になりうることです。昭和の物語が重くなっても、現代の二人がいることで、視聴者は「この縁はどこかでつながっている」と信じながら見続けられます。

芙美子役はなぜ生田絵梨花さんに?キャスト交代と“ふかふみ”の行方
続編で最も大きなキャストの変化は、深見芙美子役が山本舞香さんから生田絵梨花さんに交代したことです。秋田魁新報に配信されたオリコンの記事によると、山本さんは第1子の出産に伴って出演を辞退しています。
生田さんは、オファーを受けて愛されてきた役だからこそ自分に務まるか悩んだものの、芳根さんから連絡をもらって思いを聞き、出演を決めたと明かしています。
役者の交代には、視聴者として戸惑いもあるでしょう。ただ、続編の芙美子は「独身のモダンガール」から「深見の妻」へと立場が変わる人物です。
原作では9巻で深見との同居が始まり、10巻では新婚でありながら一人の時間を楽しむ姿が描かれます。新婚なら常に夫を恋しがるもの、という思い込みをやわらかくほどく役です。
立場が変わる節目で演じ手が変わることは、新しい芙美子像を描くうえで、自然な区切りとして受け止められる余地があると私は考えています。
続編の放送日・キャスト・視聴率は?基本情報を整理
続編は2026年10月15日(木)22時から、フジテレビ系「木曜劇場」で放送されています。全何話になるかは、10月18日時点で公式に発表されていません。
なつ美役の芳根京子さん、瀧昌役の本田響矢さんのほか、小関裕太さん、小宮璃央さん、咲妃みゆさん、小川彩さん、戸塚純貴さん、森カンナさん、高橋努さん、紺野まひるさん、生瀬勝久さん、和久井映見さんの10人が続投します。主題歌は、前作のBE:FIRST『夢中』から、Da-iCEの『うららか』に変わりました。
前作は、講談社のリリースによると第124回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞を含む5部門を受賞し、東京ドラマアウォード2025でも作品賞・連続ドラマ部門の優秀賞に選ばれています。
第1話の視聴率は、ビデオリサーチ調べ(関東地区)で世帯5.1%、個人2.9%でした。前作は同じくビデオリサーチ調べで、初回が世帯5.9%、全話平均が5.8%です。
数字だけ見れば、前作初回を下回るスタートです。ただこの作品は、前作でもFODで特別編を配信するなど、配信と組み合わせて楽しまれてきました。
筆者としては、リアルタイムの視聴率より、TVerのお気に入り登録数や見逃し再生の伸びが、この作品の実力を測る物差しになると考えています。手紙や膝枕のような「何度も見返したくなる場面」が多い作品ほど、配信で数字を積み上げる傾向があるからです。
考察:続編の着地点は原作何巻?「呉編」の手前で終わると予想
ここからは、あくまで筆者の私見です。
着地点は原作10巻前後、呉への異動の手前
私は、続編の着地点を原作10巻前後、つまり呉への異動の手前と予想しています。
一つ目の理由は、時間の区切り方です。前作は昭和11年春からのおよそ1年を描き、続編は昭和12年に舞台を移しました。「1シーズン=約1年」という設計がうかがえます。
二つ目の理由は、11巻と12巻の性質です。呉への異動は、住まいも人間関係も横須賀から切り離される大きな転換です。12巻では美保関で瀧昌の家族の過去にも触れており、続編の終盤に詰め込むより、次の章として残すほうがこのドラマの丁寧な作り方に合っています。
三つ目の理由は、原作が連載中の漫画を実写化した続編に共通する事情です。テレビ東京の『きのう何食べた?』は、2019年のシーズン1、2021年の劇場版、2023年のシーズン2と、数年おきに映像化を重ねてきました。
連載が続く原作を一度に描き切らず、間隔をあけて区切ることで、原作とドラマの両方を長く生かしてきた例です。『めおと日和』も、最新12巻まで進むより、季節の区切りで一度幕を閉じるほうが自然だと私は考えます。
中心は8巻の「帰らない瀧昌を待つ」場面
続編の中心は、8巻の「帰らない瀧昌を待つ」場面になると私は見ています。
前作の最終回でも、暴風雨の海へ出た瀧昌の帰りを待つ展開がありました。続編では、その「待つ怖さ」が、天候ではなく時代そのものから来るものに変わります。
前作で「待つ」ことを一度経験させておいたからこそ、続編で同じ構図を時代の重さとして繰り返せる。私はここに、二つのシーズンをまたいだ脚本の伏線を感じています。
戦争描写は「日常に差し込む影」にとどまる
気になるのは、戦争の描写がどこまで重くなるかでしょう。
このドラマは「うぶキュン」のラブコメという看板を大切にしてきた作品です。原作9巻がダンスパーティーと戦火の気配を同じ巻に並べたように、戦争は夫婦の日常に差し込む影として描かれ、正面からの戦闘描写には踏み込まないと私は考えています。
先に触れた2026年パートも、その方針を支える仕掛けに見えます。どれだけ影が濃くなっても、現代の二人がいる限り、物語は希望の側に足場を残せるからです。
もう一つの見どころは、二組の夫婦を並べて描くことです。手紙で本音を確かめ合うなつ美と瀧昌、一人の時間も大切にする芙美子と深見。夫婦の形は一つではないというメッセージが、二組を並べることでより伝わりやすくなるはずです。
まとめ
前作はおおむね原作7巻前後まで描いており、続編は8〜10巻を軸に、7巻の手紙を回想として取り込む構成になると予想されます。
原作は12巻(呉への道中と新生活)まで刊行されており、続編は呉への異動の手前で一度区切られる可能性が高いと筆者は見ています。
ゆっくり深まる二人の初々しさを残したまま、時代の影とどう向き合うのか。第2話以降も、原作と見比べながら味わいたい作品です。
よくある質問
『めおと日和』続編を原作で読むなら何巻から?
7巻からがおすすめです。前作の終盤と続編第1話の手紙の回想が、7巻の内容と重なっています。昭和12年の出来事を先取りしたい方は、8巻が中心になります。
原作漫画は何巻まで出ている?
2026年10月14日発売の12巻が最新刊です。13巻の発売予定は、10月18日時点で公式に案内されていません。
続編の見逃し配信はどこで観られる?
2026年10月18日時点で、TVerなどで見逃し配信が行われています。配信サービスや期間は変わることがあるため、最新の情報はフジテレビの番組公式サイトで確認してください。
続編で芙美子を演じるのは誰?
生田絵梨花さんです。小関裕太さん演じる深見との、新婚夫婦としての生活が描かれます。
文:みらくる(ドラマ・映画考察ライター)


