『VIVANT』和田の死が別班に与えた影響とは?第20話の救出劇から今後の展開を考察

夜明け前の砂漠の要塞を背に、ヘルメットを外して静かに頭を下げる工作員のシルエット サスペンス・ミステリー考察
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『VIVANT』第20話で、別班員・和田貢はシャキ城の拷問室ですでに亡くなった状態で見つかり、救出は叶いませんでした。

黒須ら別班員との再会は果たされましたが、拷問を受けていた和田(平山祐介)は息絶えていました。乃木が掲げた「全員で帰る」という願いは、一人分だけ届かなかったのです。

この記事では、10月11日放送の第20話で何があったのかを、和田の最期と野崎の「ジャミーン」発言の両面から整理します。そのうえで、残り4話となった物語に和田の死が何を残すのかを考察します。

『VIVANT』第20話ネタバレ|和田に何があった?

別班員の和田貢は、救出部隊がシャキ城の牢にたどり着いた時点ですでに亡くなっており、乃木は遺体と対面することになりました。

まず基本情報です。第20話は2026年10月11日放送、TBS系日曜劇場『VIVANT』の第2シーズン第10話にあたります。サブタイトルは「愛しき仲間との再会 決死の奪還決着へ!」と紹介されています。

途中から観始めた方のために、和田がなぜ囚われていたのかを短く振り返ります。

第2シーズンの序盤で、黒須を含む別班員5人が何者かに拉致されました。デイリースポーツの報道によると、多くは病院周辺の爆発騒ぎに紛れて連れ去られた一方、和田だけは和歌山の病院で、警備員に扮した男が看護師にスプレーを吹きかけたあとに連れ出されていました。

その後、拉致の背後にいたのが中国の諜報組織シンシーだと分かり、5人はシャキ城に囚われていることが判明します。第20話は、その奪還作戦の決着回でした。

潜入に成功した乃木たちは黒須らと対面しますが、和田はすでに殺されていました。救出されたのは、黒須駿(松坂桃李)、高田(市川笑三郎)、廣瀬(珠城りょう)、熊谷(西山潤)の4人です。

脱出の場面も緊迫していました。潜入が発覚し、一行はバイク1台と車3台に追われます。東条(濱田岳)が道に仕掛けた爆弾のボタンを押したものの、落雷の影響などでタイミングがずれたと、ciatrのあらすじ記事は伝えています。

作戦に加わった主な顔ぶれは次のとおりです。

  • ノコル(二宮和也)率いるテント
  • 公安出身の新庄浩太郎(竜星涼)
  • タイの実業家チョッキー(オーム・タナパック)
  • サイバー捜査官の東条翔太(濱田岳)
  • ハッカーの太田梨歩(花岡すみれ)

和田の遺体は遺体袋に収められ、乃木の乗る車で運ばれました。生き残った仲間を先に走らせ、自分は帰れなかった仲間の隣にいる。私はこの配置に、指揮官としての乃木の覚悟がにじんでいたと受け止めています。


乃木の最敬礼と「日本に帰るぞ」の意味

拷問室で和田を見つけた乃木は、謝罪ではなく「労い」で仲間を送りました。 ここが第20話でもっとも静かで、もっとも重い場面です。

乃木はヘルメットを外して深く一礼し、拷問に耐え抜いた和田を立派だったと労います。そして胸に顔を寄せ、「日本に帰るぞ」と語りかけました。

私が胸を突かれたのは、乃木が「間に合わなくてすまない」と言わなかったことです。

謝罪は、どうしても「救えなかった自分」が主語になります。労いは、最後まで口を割らずに耐えた和田が主語になります。乃木は和田の死を作戦の失敗としてではなく、任務を全うした仕事として認めたのだと思います。

「日本に帰るぞ」という一言も印象的でした。生きて連れ帰ることはできなくても、必ず日本へ連れて帰る。作戦目標を失った瞬間に、乃木は自分の任務を静かに書き換えたように見えます。

この言葉は、後半の考察でもう一度取り上げます。実はここに、残り4話を読む鍵があると私は考えているからです。

『VIVANT』和田の死が別班に与えた影響とは?第20話の救出劇から今後の展開を考察|記事内容を補足する画像
※画像はAIによるイメージ

『VIVANT』第20話 野崎がジャミーンの存在を明かした経緯とは?

シンシーに連行された野崎が面割りでベキとアディエルを特定し、アディエルの娘ジャミーンが日本にいることまで明かしてしまいました。

舞台は、核融合研究の第一人者エリシャ・ママドフ博士が拘束されているタイラン・グリエワの屋敷です。デイリースポーツによると、ここで7年前に博士の娘プリシャを連れ去ったテント工作員の「面割り」が、野崎(阿部寛)を使って行われました。

登場人物が多い場面なので、明らかになった事実を整理します。

  • 年を取った侍 → ノゴーン・ベキ(役所広司)
  • 若い侍 → アディエル
  • アディエルには9歳になる娘がいた
  • その娘は日本にいる → ジャミーン

野崎は、ドラム(富栄ドラム)の抵抗もむなしく、娘が日本にいることまで話してしまいました。これを受けてリュウはハン(宮下今日子)に日本での指揮権を求めますが、シンシーは別班員の家族の拉致に失敗しているため、今すぐジャミーンには手を出せないと返しています。

リュウ・ミンシュエン(劉銘軒)は、乃木とそっくりな顔を持つシンシーのメンバーです。かつて北京で野崎のエージェントだった人物で、堺雅人さんは乃木、別人格のF、リュウを1人3役で演じ分けています。ハン・リンシンは、元中国公安部の局長で、現在はシンシーの責任者という設定です。

第19話の時点では、野崎とリュウは実は示し合わせているのでは、という見方もありました。しかしデイリースポーツは、もし二人が結託しているなら「アディエル」「ジャミーン」まで引き出す追及は危険で不要だとして、協力関係説に疑問を投げかけています。

ここで押さえておきたいのは、和田の死と野崎の発言が、一本の線でつながっているという点です。異国のシャキ城で別班が一人を失った同じ回に、日本にいる少女へ危険が向かい始めた。物語の重心が、遠い戦地から日本へ移りつつあることを示す構成だと私は読んでいます。


『VIVANT』和田は本当に死亡?平山祐介の証言と新庄の前例

和田役の平山祐介さん自身が、拷問室の場面は「和田が死んでいる設定」で演じたと明かしており、和田の死は物語上の事実として描かれていると考えるのが自然です。

平山さんは放送当夜、TBSラジオ『VIVANT 悪役会議室』にゲスト出演しました。デイリースポーツの記事によると、乃木が入ってくるところからずっと息を止めていて苦しかった、という趣旨の撮影秘話を語っています。

一方で「もしかしたら」と願いたくなる気持ちも、よく分かります。このシリーズには、死んだはずの人物が生きていた前例があるからです。

新庄は第14話でタイ警察の激しい銃撃を受けて死亡したと思われていましたが、9月13日放送の第18話で生存が明らかになりました。乃木が新庄の死を偽装し、別人として生きる道を提案していたのです。

ただ、今回は構図がまったく違います。新庄のケースは乃木自身が仕掛けた偽装でした。和田は敵の手で命を奪われ、乃木が自ら遺体を運んでいます。

演じた本人の証言も含めると、私は和田の生存を前提に今後を読むのは難しいと考えます。それでも作り手が胸に顔を寄せる場面に余白を残したのは、視聴者がすぐには死を受け入れられない気持ちに、そっと時間を与えるためだったのかもしれません。


『VIVANT』第20話の反響は?SNSと『悪役会議室』の声

第20話はXのトレンドで「#VIVANT」が1位を独走し、緊迫の奪還劇に多くの声が寄せられました。

スポーツ報知によると、潜入から救出までの展開にネットでは息をのむような反応が並び、救出成功後は黒須に思いを寄せる太田を気づかう声も目立ちました。ラストの爆破シーンには、放送が終わって「やっと呼吸できた」という感想まで出ています。

第2シーズンは数字の面でも好調です。第17話は世帯視聴率17.1%を記録しました。第20話の最新の数値は、各報道や公式発表で確認していただくのが確実です。

そして、本編で一言も発せなかった和田の思いは、放送直後のラジオで補われる形になりました。

『悪役会議室』は、第1シーズンで乃木に粛清された山本巧役の迫田孝也さん、ワニズ役の河内大和さん、ゴビ役の馬場徹さんが第2シーズンを考察する番組です。平山さんはここで、おおむね次のような趣旨を語りました。

  • 死んでいる設定なので、息を止めて横たわっていた
  • 乃木に労いの言葉をかけられ、気持ちが熱くなった
  • 目を閉じていても思いが伝わり、動けないことがつらかった

私が興味深く感じたのは、本編とラジオの役割分担です。本編は和田に語らせず、乃木の所作だけで別れを描きました。その語られなかった部分を、演じた本人の言葉が後から受け止める。和田の最期は、物語の中と外で二重に記憶されることになったのです。


『VIVANT』残り4話、和田の死は今後の展開をどう変える?

第2シーズンは全14話で、第21話が10月18日、最終回の第24話が11月8日に放送されるとTBSの放送告知で示されています。 第20話を終えた時点で、残りは4話です。

ここからは、第20話までに描かれた事実を土台にした私の見立てです。

「助かった側」の重さと、シンシーとの決着

和田の死を考えるうえで、どうしても思い出してしまう回があります。第17話です。

AIハヤトの分析で奪還成功率が37%にとどまったことから、櫻井司令は救出を断念し、機密保全のために別班員たちを毒殺する決断を下しました。別班という組織は、一度は仲間を自らの手で消す道を選んでいたのです。

さらに放送休止中の報道では、牢獄で最も劣悪な状況にあった和田が食事をとろうとしないのは、司令部の奪還断念を想定して毒を警戒しているのでは、という見方も出ていました。

これはあくまで推測の域を出ません。けれど、もし和田が「味方からの毒」まで覚悟しながら口を閉ざしていたのだとしたら。乃木が謝罪ではなく労いを選んだ意味は、いっそう重くなります。

プロデューサーの飯田和孝さんは、第17話で描いたのは「仲間、友への愛」だったと語っています。組織の論理より仲間を選んだ乃木を見てきた黒須たちが、和田のために何を選ぶのか。私は、彼らが「和田の分まで」と前に出る展開になると予想しています。

ただし、それは単純な報復劇にはならないと考えます。第1シーズンのベキが、国に見捨てられた過去を背負い、孤児たちのために動いていたように、『VIVANT』は敵にも敵の理由を描いてきました。ハン役の宮下今日子さんも、一人ひとりがそれぞれの正義で動いていて、ハンにも彼女なりの正義があると語っています。

だからこそ、シンシーとの決着では「どこで引き金を引かずにいるか」が、乃木と別班の真価を問う場面になるのではないでしょうか。

野崎とジャミーンは「守られる側」で終わらない

野崎がジャミーンの存在を明かしたことは、表面上は大きな失点です。けれど私は、野崎がこのまま終わる人物だとは思えません。

根拠は、野崎がこれまで「裏切ったように見えて、実は別の顔を持っていた」人物だからです。第14話では、別班員5人を捕らえた真犯人が野崎だったと明かされました。しかしその後、野崎は秘密裏にダブルエージェントとして活動していたことが描かれています。

もう一つ見逃せないのが、ジャミーン自身の力です。第17話では、乃木がジャミーンの協力を得て公安に潜むシンシーの工作員を突き止めています。

彼女はただ守られるだけの少女ではありません。個人的な予想としては、国内で動ける野崎と、すでに一度シンシーの尻尾をつかんだジャミーン。この二人の「取り返し」が日本で交わる展開に、私は注目しています。

「日本に帰るぞ」は、乃木自身の帰る場所の話になる

最後に、この記事でいちばんお伝えしたい視点です。

乃木は、もともと帰る場所を奪われた人です。第1シーズンでは、バルカで生まれ、幼くして家族と引き裂かれた過去が描かれました。父ベキと再会してもなお、乃木は日本の別班として生きる道を選んでいます。

そんな乃木が、亡くなった仲間に「日本に帰るぞ」と語りかけた。私はこの言葉に、別班こそが乃木にとっての帰る場所になっているという告白がにじんでいると感じました。

そして、第20話の構成がここで効いてきます。同じ回で、シンシーの矛先は日本にいるジャミーンへ向き始め、リュウは日本での指揮権を求めました。

つまり乃木が和田を連れて帰ろうとしている「日本」は、もう安全な帰り道の終点ではありません。次の戦場そのものになりつつあるのです。

和田の死は、乃木から帰る場所の一部を奪いました。だからこそ残り4話は、乃木がその場所と、そこにいる人々を守り抜けるのかという、とても個人的な戦いになっていくと私は考えます。


まとめ:『VIVANT』和田の死が残したもの

『VIVANT』第20話では、シャキ城から黒須ら4人が救出された一方、和田貢は救えませんでした。同じ回で、野崎の発言によってジャミーンの存在がシンシーに知られています。

和田は第2シーズン序盤に拉致され、最も過酷な環境で口を閉ざし続けた別班員でした。その最期を、乃木は謝罪ではなく労いで受け止めました。

乃木の「日本に帰るぞ」は、和田への約束であると同時に、物語の舞台が日本へ移っていく予告にも聞こえます。残り4話、和田が命と引き換えに守ったものがどう受け継がれるのか、静かに見届けたいと思います。


よくある質問

『VIVANT』第21話はいつ放送?最終回は?

第21話は10月18日(日)午後9時、最終回の第24話は11月8日(日)午後9時の放送予定です。編成の変更もありえるため、最新情報はTBSの公式サイトや公式SNSで確認してください。

ジャミーンとは誰?

第1シーズンから登場する少女で、第20話の面割りによって、テントの若い侍アディエルの娘であることが明かされました。現在は日本にいるとされ、シンシーの次の標的になりつつあります。

和田はいつ、どうやって拉致された?

第2シーズン序盤に黒須ら別班員5人が拉致された事件の一人です。報道によると、和田だけは和歌山の病院から、警備員に扮した男によって他のメンバーとは異なる手口で連れ去られていました。

(文・みらくる)

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